政府はデフレ脱却のために年率2%程度のインフレターゲットを設定し、大胆な金融緩和などで、日本を持続的な成長に導こうとしています。しかし今後引き上げられる消費税率や、財政の健全化の状況によっては、そのシナリオが崩れていく可能性もあります。

政府が打ち出す景気対策はその後の景気を左右します。しかし必ずしも期待通りの効果が上がるとは限りません。

景気対策が期待通りにならないのは、消費者の消費性向の変化の影響も挙げられます。当然の事ながら、いかに市場にお金を投入してもそれを「使おう」「使いたい」、つまり「何かを消費したい」と思わない限り、経済は回っていきません。

戦後の物不足の時代には、商品はつくれば売れていました。高度成長期には「消費は美徳」という言葉も流行りました。しかし時代が変わって、物が市場に行き渡ってくると、商品の魅力を磨き上げなければ売れなくなってしまいます。

一方、消費は世代によっても変わってきます。物がない時代に生まれた世代と物が溢れる時代に育った世代では、消費に対する考え方が違います。また時代だけでなく、どういう地域社会で育ったか、どういう教育を受けたかでも消費性向は変わります。

さらに日本は2006年から人口減少社会に入りました。黙っていると市場はどんどん小さくなっています。すでに日本ではデフレ状況が長く続き、雇用形態も多様化して、誰もが昔のように頑張れば収入が上がっていく時代ではなくなりました。収入が頭打ちとなるなか、定収入でも幸せに暮らす「プア充」という言葉も広がっています。

また必要以上に背伸びをしない「自分にあった程度」の消費をする「さとり世代」のスタイルも若い世代に広がっています。さらには買わずに「借りる」「レンタル」するスタイル、ものや場所を「シェアする」スタイルも広がっています。

人口減少、少子高齢化の日本の消費スタイル、ライフスタイルはどのように変化していくのでしょうか。21世紀の新しい消費スタイル=第四の消費スタイルについて考察してみます。